外壁塗装で剥離剤を使用する際の注意点と特徴について
外壁塗装で使用される剥離剤とはどのようなシーンで使われるものなのでしょうか?
新たに塗装をする際に、古い塗膜をしっかりと除去する際に使用されるリムーバー。
本ページでは、そんな剥離剤がどのような役割を持っているのかという特徴と使用する際の注意点などについて解説しています。
・剥離剤とは何かについて
・剥離剤が外壁塗装で使用されるシーンについて
・剥離剤を使用する際の注意点について
外壁塗装で使用される剥離剤とは?
外壁塗装を行う際には、
前回行なった塗装時の塗膜をしっかりと除去する作業が必須となります。
何故、そのような事をするかと言うと以下のような理由からです。
・新たな塗料をしっかりと密着させるため
・施工不良を起こさないため
・塗料本来の効果を発揮できないため
上記のような理由から、
下地処理といって、塗装をする前にヤスリなどで削ったりしてフラットにする必要があります。
この時、一般的な戸建て住宅の場合には高圧洗浄や手作業などで行う事が多いです。
しかし、中には「剥離剤」と呼ばれる薬剤を使用して旧塗膜を綺麗にする事があります。
ではその剥離剤とはなんなのでしょうか?
剥離剤はリムーバーの役割
剥離剤とは、
その名の通り、古い塗膜を溶かすために使用される薬剤の事。
リムーバーや軟化剤とも呼ばれる事があります。
剥離剤を使用する際には、
スプレーなどで吹き付けて行うタイプと刷毛などを使用して行う2つのタイプがあります。
外壁塗装では、主に刷毛を使用する事が多いでしょう。
剥離剤を使用すると、徐々に外壁の塗膜が剥がれていきますので、
ヘラなどでその部分を削り取る事でフラットな状態にする事ができます。
剥離剤の種類について
外壁塗装で使用される剥離剤は1種類だけではありません。
素材や状態などに合わせて種類を変えて行うのが基本です。
ここでは、大きく2つの種類に分類してご紹介していきます。
ジクロロメタン系
ジクロロメタン系の剥離剤は、
いわゆる有機溶剤と呼ばれる種類であり、とても強力な効果を持っています。
ただし、
大変環境に悪い影響を及ぼすほか、人体への影響も多大である事から、
現在では、メジャーな剥離剤ではなくなりつつあります。
ジクロロメタン系のものを使用する際には、
人体への悪影響を防ぐためにも防毒マスクや手袋、ゴーグル、防護服などは必須となりますので、
使用される際には十分に注意が必要となっています。
非ジクロロメタン系
非ジクロロメタン系は、
非塩素系の種類であり、アルコールを主な成分とし、
環境面対応型剥離剤とも呼ばれる剥離剤となっています。
ジクロロメタン系とは異なり、
塗膜を溶かすことはできませんが、ゆっくりと浸透して柔らかくする事ができます。
環境面、人体への影響の大きさを考えて現在ではこちらが使われる事が多くなっています。
剥離剤が外壁塗装で使用されるシーンとは?
外壁塗装で剥離剤が使用されることは実は稀でもあるんです。
とはいえ、それは戸建て住宅に限った話です。
では、どのような建物の場合、どのようなシーンで活用されているのでしょうか?
今回は、いくつかのパターンをご紹介していきます。
ビルやマンションなどの大型建造物
マンションやビルなどの大型の建造物に剥離剤が使用される事が多いです。
それは何故かって!?
商業施設も然りですが、大規模な建物はそう頻繁に外壁塗装などの
メンテナンスを行う事ができないためです。
マンションやビルの場合、住人やそこの近くに住む方や通行人に迷惑がかかるためです。
また、剥離剤は、外壁だけでなく床に塗ったワックスの除去にも使用される事があります。
木材に残る塗料
戸建て住宅の至る所に木材が使われています。
しかし、木材にそのまま普通の塗料を使用しても収縮と膨張によってひび割れを起こしてしまいます。
木材は湿度などによって膨張したりするためです。
これを防ぐために、
浸透がたの塗料が塗られるので、剥離剤をしっかりと使わないと旧塗膜を除去する事が難しいのです。
剥離剤を塗布した上で、ケレン作業をきちんと行う必要があります。
再塗装の場合(施工不良含む)
前回、外壁塗装を担当した業者の技術力などの問題で塗装から数年で
膨れやひび割れなどの施工不良が起きてしまった場合には、
通常のケレン作業では塗膜を除去する事が難しく、剥離剤を使用する事があります。
もちろん施工不良が起きない事が大前提ですが、
仮にそのようになった時に頼む業者がしっかりと剥離剤の事を熟知しているかどうかでも、
再びトラブルが起きるかどうかが決まります。
外壁塗装で剥離剤を使用する際の注意点
剥離剤は、一般的な住宅では使われることは少ない薬剤ですが、
ここまでの流れだとしっかりと塗膜を除去できるというイメージが強くメリット面ばかり先行しているかと思います。
しかしながら、使うことで起きるデメリットも存在します。
今から、その注意点について解説していきます。
建物を傷めてしまう
剥離剤の役割として、単なる塗膜の除去というイメージがあるかもしれません。
しかし、塗布したあとはヘラなどで削り取らないといけません。
その際に、どうしても外壁にダメージがついてしまうのです。
さらに、
削り取る際だけでなく、素材に合わない剥離剤を使用することで、
外壁材にダメージを負わせてしまうなんて事もあります。
そのため、外壁塗装業者がしっかりと剥離剤について熟知しているかどうかが肝です。
経験豊富な職人がいるかどうかでもこの辺りの対処が変わってきます。
したがって、経験が浅い、技術力がない業者にお願いすると想像以上に外壁を傷めてしまい兼ねません。
人体へ悪影響がある
剥離剤を使用する事で人体へ悪影響が少なからず出ます。
例えば、鼻を強く刺激するようなキツイ臭いです。
仮に、臭いが優しい水性のものを使用した場合でも、剥離剤を使う際にはシンナー臭がします。
このシンナーは、
長時間吸い込む事で中毒症状を起こすだけでなく、
少し触れるだけで痛みなどが出る可能性もあるので大変危険です。
そのため、業者も剥離剤を使用する際には、
防毒マスクやゴーグル、手袋はもちろんのこと、
場合によっては防護服なんかも使用する事もあります。
また、剥離剤を使って旧塗膜を除去する際には、
当然ですが、施主様も近くに寄ることはできません。
そのため、デメリットは大きいと言えるでしょう。
外壁塗装における剥離剤についてまとめ
本ページでは、
外壁塗装で使用される剥離剤について解説させていただきました。
簡単にいうと剥離剤とはリムーバーのことです。
施工の工程は、
洗浄→下地処理→下塗り→中塗り→上塗りという流れになっています。
そのうち、下地処理の所で剥離剤を使用します。
これは、ケレン作業といって通常の工程では取りきれない塗膜を
溶かすor柔らかくすることで削り落とす作業になります。
とはいえ、基本的には我々が住んでいるような戸建て住宅には使われることはありません。
下地処理は、塗装以上に大切な作業です。
ここの作業をきちんとできないと後々施工不良を起こします。
剥離剤の知識も含めて、実績や経験豊富な業者にお願いする事が何よりも重要です。
今、外壁塗装でお悩みの方はまずは業者選びから本腰入れてみてください。
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