リシン塗装とは!?メリット&デメリットや特徴などを解説
外壁塗装で行われるリシンという塗装方法はどのような特徴があるのでしょうか?
他の塗装方法と比べた時の違いやメリット・デメリットなどが知りたいという方に向けて、
本ページでは、リシン塗装の利点や悪い点、メンテナンス時期のポイントなどを解説しています。
・リシン塗装の特徴について
・リシン塗装のメリット・デメリットについて
・リシン塗装の工程について
・リシン塗装のメンテナンス時期のポイントについて
・リシン塗装を行う際の注意点について
リシン塗装の特徴とは?
外壁塗装における塗装方法の一つとして「リシン」という手法があります。
このリシン塗装を行なった外壁は、小さな砂粒が上からまぶされたよう質感になります。
そんなリシンという塗装方法は、モルタル外壁の塗装仕上げの1種となります。
リシンの他には、スタッコ仕上げや吹付けタイル仕上げなどがあります。
このリシンは、
砂や石、アクリル樹脂やセメントなどを主材料としており、
主にモルタル外壁に用いられています。
少し前は主流な塗装方法の一つだった
リシン塗装は、
一昔前は、よく使われていた塗装方法の一つでした。
かくいう私の実家にも実際に使われていたので、少し古いお家であれば現在でも採用されていることは多いと思います。
もちろん、現在でも多種多様な機能性リシン塗料が開発されており、
使われることもしばしばありますが、以前ほどの数ではありません。
この背景には、
リシン塗装の手法にあり、腕の良い職人さんでないと、
施工不良を起こしてしまう可能性があるほど、技術力が必要なためです。
アスベストが含まれている場合も
現在のリシンには含まれておりませんが、
一昔前に採用されていたリシンには「アスベスト」が含まれており、
リフォームなどをする際には、危険が伴います。
また、よくリシンにはどくが含まれているなんて言われますが、
それは少し誤解があり、毒性があるリシンは「毒素リシン」と呼ばれ、
唐胡麻という植物の種子に含まれるものであり、外壁材には含まれていません。
リシン塗装の費用相場について
リシン塗装で塗り替えを行いたい方や新たにリシン塗装をしたいと考えている方にとって、
どのくらいの費用がかかるのかはシビアなところです。
では、実際にどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
実は、リシン塗装にかかる費用は、1平方メートルあたり1,000円となっており、
モルタル外壁で行われるその他の塗装方法に比べても、比較的安いと言えます。
リシン塗装のメリットについて
リシン塗装を行なった外壁の場合、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
まずは、この塗装方法で得られる利点についてご紹介していきます。
1,費用が比較的安い
リシン塗装は、
その他の外壁の塗装方法に比べても費用が高くないという点がポイントです。
初期費用を少しでも抑えたいという方にとっては検討の余地はあるかと思います。
ちなみに、同じモルタル外壁の塗装方法では、
スタッコ仕上げが1平方メートル当たり3,000円、吹き付けタイル仕上げが2,000~2,500円となっています。
2,透湿性・通気性が高い
リシンは、透湿性・通気性が高いという特徴を持っています。
そのため、木造住宅などでは外壁の湿気を外に排出し、内部のダメージを少なくさせることができるので、
現在でも採用されている住宅は多いのが現状です。
3,艶なし施工で高級感を演出
リシンは、
艶なし施工を行うことができるため、落ち着いた雰囲気や高級感のある雰囲気を
演出することができるという点でも評価が高いです。
リシン塗装のデメリットについて
先ほどは、リシン塗装のメリットについて解説しましたので、
今度は、悪い点であるデメリットについてご紹介したいと思います。
採用するか迷っている方は、しっかりとポイントを抑えておきましょう。
1,ひび割れしやすい
リシンのデメリットとして、外壁の収縮などに追従できないという点が挙げられます。
これのどこが悪い点なのかと言うと、結果的にひび割れを起こしやすくなるためです。
クラック(ひび割れ)が大きくなってくると、そこから水が侵入し、さらに劣化が酷くなる場合もあります。
2,汚れが溜まりやすい
リシンは、表面が凸凹になっているため、これらの隙間に埃や雨などが入り込みやすいのです。
そのため、結果的には汚れが溜まりやすく、汚く見えやすいと言うデメリットがあります。
ちなみに、汚れは放置しておくと劣化の原因になりますので、小まめな洗浄が必要です。
3,耐久性が低い
リシンは、アクリル樹脂材料として使われることが多いので、
耐久性が約7年~8年程度と低めである点がデメリットになります。
少しでも長い耐用年数をお求めの方にはおすすめ出来ないです。
リシン塗装のメンテナンス時期のポイントについて
リシン塗装が施された外壁のお家にお住いの方で、
どのタイミングで塗り替えを検討すれば良いか分からないと言う方もいらっしゃるかと思います。
ここではそのような方に向けて、メンテナンス時期の見分け方について解説していきたいと思います。
1,ひび割れを起こしている場合
外壁にひび割れはありませんか?
もし、小さなひび割れや大きなひび割れがある場合には、メンテナンス時期と言えます。
特に、大きなクラックが発生している場合には、早急に対応しないといけないです。
酷い場合には、雨漏りなどを起こしている可能性もあります。
2,チョーキング現象
外壁を触った時に、白い粉が手につきませんか?
もし粉がついた場合には、それは「チョーキング現象」と呼ばれる劣化が起きています。
この状態の場合、早急に塗り替えが必要なわけではありませんが、
近いうちにメンテナンスをしてくださいと言う状態になります。
3,前回の塗装から6年〜経っている場合
リシン塗装をされた外壁のお家に住まわれている場合で、
前回の塗装や塗り替え時期から約6年以上が経っていると言う場合、
そろそろメンテナンス時期に入っています。
劣化が見られていなくても、なるべく早いうちに塗り替えを行ってください。
リシン塗装の工程(塗装方法)
リシン塗装を施工する場合、どのような工程となるのでしょうか?
ここでは、簡単に塗装の流れをご紹介していきたいと思います。
リシン塗装の工程一覧
リシン塗装の流れ
- 1,高圧洗浄
- 2,下地調整
- 3,養生
- 4,塗装
リシン塗装といっても、
その他の塗装方法と手順は変わりません。
まずは、外壁を高圧洗浄にて汚れを落としていきます。
その後、下地調整といって、ひび割れなどの箇所を補修していきます。
この時、丁寧に作業を行わないとしっかりと塗膜が密着しないので注意が必要です。
下地調整が終了したら、綺麗に養生を行って塗装に入ります。
塗装は、基本3回塗りとなります。
下塗り、中塗り、上塗りと計3回塗ることで塗料の本来の効果を発揮します。
もちろんこの時、塗装するたびにしっかりと乾燥時間を設ける必要があります。
リシン塗装を行う際の注意点について
リシン塗装を行う際、いくつかのポイントに注意する必要があります。
注意を怠ると、施工不良を起こしてしまうこともありますので、
今から塗り替えを検討している方は、目を通してみてください。
1,適切な下地材を選ぶ
実は、リシン塗装を採用している場合、
下地が塗料を思いのほか吸い込んでしまうと言う状態になるので、
適切な下地材を選ぶ必要があると言うのがまず一つ目の注意点です。
適切な下地材を選ばないと、
下地が塗料を吸い込んでしまい、塗料の本来ある効果を発揮できず、
施工不良を起こしてしまう可能性があります。
対処方法としては、
下地が塗料を吸い込みすぎないように、「シーラー」や「フィラー」といった下地材を使用して、
上から上塗り塗料を塗装していきます。
また、
下地のひび割れや凸凹な表面を埋めたい場合には、
弾性のある「フィラー」を使うことで滑らかにすることができます。
2,ひび割れ防止なら弾性塗料を選ぼう
リシンは、外壁の収縮に追従できないためひび割れが起きやすいとご紹介しました。
しかしながら、現在はこのクラックを極力発生させないように開発された「弾性塗料」があります。
これを採用することで、ひび割れが起きにくくなります。
ただし、通常のリシンが1平方メートル1000円なのに対して、
弾性リシンの塗装費用が1平方メートルあたり1,500円となっているので、
多少費用がかかるのですが、少しでもお家のことを考えるのであればこちらを選んでおいて損はないでしょう。
リシン塗装についてまとめ
本ページでは、
モルタル外壁の塗装方法の一つである「リシン」について解説していきました。
では、まずは今回のまとめを見ていきましょう!
まとめ
- リシン塗装とは、モルタル外壁の仕上げ方法の一つ
- 一昔前はメジャーな塗装方法でアスベストが含まれていた
- 現在は毒性もなく、ひび割れにも強い弾性塗料も開発されている
- リシン塗装のメリットは、通気性や費用の安さ、高級感や落ち着きのある雰囲気を出しやすい点
- リシン塗装のデメリットは、ひび割れ、汚れやすい、耐久性が低い点
- リシン塗装も通常の外壁塗装の工程と同じ
- リシン塗装を行う場合には、適切な下地を選ぼう
現在は、住宅の外壁に採用されるメジャーな塗装方法ではなくなったものの、
弱点を克服するための塗料開発も進められており、
以前に比べて毒性も含まれていない点でも検討の一つとしては頭に入れておいても良いかと思います。
ただし、
リシンを採用する場合には、技術力があり、経験豊富な職人さんに
依頼しないと綺麗に施工することは難しい点もややデメリットと言えるかもしれません。
ちょっと周りとは違った家にしたい、
高級感や落ち着きのある雰囲気を出したい、
施工費用を少しでも安く抑えたいと考えている方にはオススメできる仕上げ方法と言えるでしょう。
ただし、デメリットもたくさんありますので、
採用する際には、業者とよく相談してください。
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